「地域体験」 受講者の感想②
6月7日から8日にかけて行われた総合文化学科1年生の必修科目である「地域体験」の体験学習の受講者の感想を紹介します。
<工芸体験>
私は生活工芸体験で、つる細工を行いました。作り始めの部分はあらかじめ作られており、その部分につるを巻き、縁を作って、皿・鍋敷きを作りました。その際、接着剤などは一切使いませんでした。つるを編んだだけにもかかわらず、とても頑丈なうえに見た目もいいものを作ることができる、先人の知恵に感銘を受けました。同時に、このつる細工は、後世へと継承すべき大切な文化だと思いました。 (片桐悠佑)
私は草木染めを体験しました。これは、化学染料を使わずに、植物の葉や実を煮た天然の染料を使い、木綿などの繊維を漬けて着色させるという方法でした。紅葉に自然の塗料色を塗って模様をつけたり、輪ゴムで繊維を結んで染料がつかない部分を丸く模様にしたりと、とても面白い体験ができました。 (森愛美子)
<月山トレッキング>
私は、今回初めてトレッキングというものを体験しました。体験する前までは、「トレッキングと言っても、たかが散歩だろう」と軽く思っていました。しかし、ガイドの方の話を伺いながら見た木の葉や落ちている実、穏やかな川など、人の手の加わっていない壮大な自然は、目が釘付けになるほど美しかったです。誰かが守らなければならないものだと強く感じました。
ブナの木は、他の木々よりも根が短いため、台風で倒れてしまうことがあるそうです。その倒れた木を見ながら、ガイドの方が仰った「世代交代」という言葉が心に響きました。この美しい自然を次世代に伝えるために、私には何ができるかを考えていきたいです。 (菅原菜摘)
大井沢での宿泊体験の二日目の午後、私たちはインストラクターの白井さんと共に、ブナの原生林のトレッキングをしました。初めは、ある程度整備された小道を白井さんの後に続いて歩いていましたが、奥に行くにつれて徐々に雪の深さが増していきました。雪に足を取られたり、倒れたブナの大木の上を歩いて渡ったり、次第に前の人についていくのがやっとという状態になっていきました。
そのような状態で歩いてから一時間ほど経ったころ、ふと視線をあげた時に広がっていた目の前の景色に、私はとても感動しました。雪の中から堂々とした姿で生きているブナの巨木に、茂った葉の間から差す木漏れ日。その空間だけ、時がゆっくり進んでいるような、そんな不思議な気持ちになりました。
この体験で自然を直に感じ取ることができました。自然はとても大きな影響を人に与えているのだと学ぶことができて、よかったです。私はこの体験を忘れることができないと思います。 (高橋智美)