27 細越の法印と狐
狐ぁええあんばいに眠ったどこ、ホラの貝どか吹いて起したったな。魂消らがしたらば、そしてこんど帰りに、とぷっと暗くなってはぁ、まだ暗くなるはずぁないと思ってだら、葬式出て、そうして木の上さあがって見っだらば、ちょうどその上った木の下さ埋めたごんだけど。そしたれば、その、埋めた棺の中から化物出てきて、おっかけらっだけど。
(大石きみよ)
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