シラバス

乳児保育Ⅰ

開講年次：1年次

卒業：選択　　保育士：必修

開講時期：前期　授業形態：講義　授業回数：15 回　時間数：30 時間　単位：2 単位

山王堂　惠偉子（実務経験あり）

■ 科目のねらい
この科目は保育・教育を構想し、乳児(３歳未満児)の保育実践をするための知識・技能・態度(人間性)を身につけることを目指している。
この世に生を受けた子どもは、大人の援助を受けながら生きる力を身につけていく。子どもを託される保育者として保育の意義と役割を理解し専門性に基づく保育実践のあり方を学ぶ科目である。

■ 授業の概要
乳児を取り巻く社会状況を踏まえ現代社会における乳児保育の意義を理解する。
乳児(０歳児・１歳以上3歳未満児)の日常生活を理解するための知識や方法を学ぶ。｢乳児が当たり前とする乳児の生活をする｣という視点から、乳児にとって最善の利益を考えた時、どのような生活が考えられるのか具体的な事例を通して考える。
乳児(３歳未満児)保育における基本的信頼感の形成と学びの芽生えに着目し、養護と教育の一体的保育について演習を通して学ぶ。授業担当者は、保育士としての実務経験を活かして授業を展開する。
授業では、課題をグループでまとめ発表させる場を設ける。

■ 達成目標・到達目標
① 乳児保育の現状及び課題について述べることができる。
② 発達初期の特性を理解し、生理的欲求の充足と愛着関係の形成の具体的援助を述べることができる。
③ 乳児が主体的に生活することの意味を考え、保育者のかかわりを具体的に述べることができる.。
④ 具体的保育場面から養護的援助と教育的援助ついて説明することができる。

■ 単位認定の要件
①～④の項目のすべてについて60％以上理解すること。

■ 単位の認定方法及び割合
期末試験：70％　授業内提出物：15％　授業内活動：15％

■ 授業計画

第1回オリエンテーション

授業内容と授業の進め方を理解し、乳児保育の意義について学ぶ。

第2回乳児保育の意義と目的(1)

保育の法的根拠を理解するとともに、乳児保育の役割と機能について学ぶ。
育児文化、育児用品の調査方法を学ぶ。

第3回乳児保育の意義と目的(2)

保育所保育指針に示されている保育について理解するとともに、保育所保育の特性について学ぶ。

第4回乳児が生活する場の現状と課題(1)

調査してきた育児文化、育児用品の発表をするとともに、乳児の生活文化や生活の実際を学ぶ。

第5回乳児が生活する場の現状と課題(2)

家庭で育つこと、保育園・幼保連携型保育園で育つこと、その他の保育施設で育つことについて学ぶ。

第6回 3歳未満児の保育の重要性(1)

保育所保育指針に示されてい養護と教育について学ぶ。

第7回 3歳未満児の保育の重要性(2)

信頼関係の形成・学びの芽生えについて学び、具体的な方法を考える。

第8回 3歳未満児の保育の重要性(３)

０歳から１・２歳児の保育内容(生活と遊び)の連続性を具体的に学ぶ。

第9回３歳未満児の生活(1)

生理的欲求の充足に基づいた、乳児の日課の特性について理解し援助の在り方を学ぶ。

第10回３歳未満児の生活(2)

乳児の食事の発達過程、乳汁時期の援助について具体的事例を通して学ぶ。

第11回３歳未満児の生活(3)

離乳の過程について理解し、食事援助の在り方を具体的事例を通して学ぶ。

第12回３歳未満児の生活(4)

生体リズムと乳児の睡眠発達過程を理解し、睡眠の意義について学ぶ。

第13回３歳未満児の生活(5)

乳児にとっての睡眠と食事の関連性について学び、具体的事例を通して援助のあり方を学ぶ。

第14回３歳未満児の生活(6)

乳児の排泄の発達過程を理解し、排泄援助の意義について学ぶ。乳児の体の発達と排泄発達過程の関連について学ぶ。

第15回３歳未満児の生活(７)

乳児の排泄の自立の過程と保育者の援助にいて学ぶ。

第16回期末試験

■ 時間外学修
・授業内で予告した内容を下調べをしてまとめておくこと。(１４時間)
・課題、レポートの為の調査や資料検索並びにレポートを執筆する(各課題　約３時間)

■ 課題に対するフィードバック
・回収したレポートは添削し、返却時に個別指導、並びに全体説明を行う。

■ 使用テキスト・教材
阿部和子『乳児保育の基本』（萌文書林）　『保育所保育指針』『幼保連携型認定こども園教育・保育要領』
適宜プリント配布

■ 参考文献等
『0歳児のすべてがわかる』(明治図書) 『1歳児のすべてがわかる』(明治図書) 『2歳児のすべてがわかる』(明治図書) 授業内随時紹介

■ 備考
○保育実習ⅠＡ・保育実習ⅡＡに臨む前に単位を取得しておかなければならない科目である。
　授業内容を十分に理解しておくこと。

2019年度 シラバス 人間科学部 子ども教育学科

2019年度　シラバス　　人間科学部　子ども教育学科