シラバス

社会科学基礎（言語・国語）

開講年次：1年次

卒業：選択

開講時期：前期　授業形態：演習　授業回数：15 回　時間数：30 時間　単位：1 単位

柳　谷　豊　彦(実務経験あり)

■ 科目のねらい
高校までの学習から大学での学修へ円滑に移行できるよう、普通教科の基礎的・基本的な知識・技能の定着を目標とするリメディアル科目として「社会科学基礎（言語・国語）」分野の学修支援を行い、初年次教育の充実を図ることをねらいとする。

■ 授業の概要
○高校国語教諭及び指導主事としての実務経験を生かし、国語の基礎力の評価と定着につながる学修支援を行う。
○国語の諸分野・領域のうち、特に「書くこと」「読むこと」「話すこと」に資する課題を重視する。
○取り組むべき課題について積極的・継続的に学修が進められるよう、題材・テキスト、授業外の課題を工夫する。

■ 達成目標・到達目標
①国語の基礎力が、並行する他の初年次科目の履修に活きていることを実感できる。
②継続的な学修によって、授業内活動（演習・ドリルによる言語活動）、提出課題に意欲的に取り組んでいる。
③新聞や読書に積極的にかかわり、成果物（レポートや発表）につなげている。

■ 単位認定の要件
①～③の項目すべてについて、６０％以上達成すること。

■ 単位の認定方法及び割合
授業内提出物：40％　授業内試験：20％　授業内活動：40％

■ 授業計画

第1回ガイダンス

○学修計画の全体を理解する。
○「国語」「日本語」「言語」の内容と関係について考える。
○「学修スタート診断」の結果や「大学のスタート」への取組みをふりかえり、国語力の到達状況を把握する。

第2回基礎１

○「大学へのスタート」（基礎編）を用いて、漢字、語彙・語意、生活の中のことば（慣用句）などに関する国語力（言語の運用力）を高める。
○文字力（ていねいに整えて書く）を高める。≪個別：硬筆・ボールペン①≫

第3回基礎２

○「大学へのスタート」（実践・総合編）を用いて、まとまった量の文章（題材）を読解するとともに、テーマや主　張に対する意見を書く。≪授業内提出物１≫
○文字力（ていねいに整えて書く）を高める。≪個別：硬筆・ボールペン②≫

第4回新聞の活用１

○新聞の紙面構成（事前に記事を選び、提出）を参考にして＜情報のわかりやすい提示＞について考える。

第5回新聞の活用２

○新聞記事（寄稿）についての感想や意見を書き、発表する。

第6回文章要約トレーニング１

○参考・例文資料を読み、要約・縮約したり適切な表題（見出し）をつけたりする。

第7回文章要約トレーニング２

○参考・例文資料を読み、要約・縮約したり適切な表題（見出し）をつけたりする。≪授業内試験≫

第8回推敲と添削――悪文をリフォームする――

○わかりにくい文章（参考・例文資料）を診断（分析）し、原因を見つけ、治療する（書き換える）。

第9回音読と朗読１

○発声練習。聴き手を意識した音読の仕方を練習する。聞かせたいテキスト（詩、童話、エッセイの一節）を決めて　読み込む。

第10回音読と朗読２

○聞かせたいテキストによる朗読会（プレゼンテーション）を行い、合評する。

第11回短詩を鑑賞する１――凝縮された表現を解きほぐす――

○選択した川柳と短歌の解説文〔常体〕を書く。

第12回短詩を鑑賞する２

○解説文に基づいて、選んだ作品のよさを発表（朗読を含む）する。≪授業内提出物２≫

第13回「気になる記事・報道」を紹介する

○授業外学修の記録・成果の中から、言語素材としてユニークなものを採り上げて分析・討議する。採取者がリーダーとなって進める。

第14回再び「国語―日本語」について考える

○日本語の特徴や変化の諸相をふりかえる。
○言語の機能を踏まえ、言語生活を豊かにするための実践的な課題や方法について確認する。

第15回ふりかえりと評価

○授業（授業・教室外学修を含む）をふりかえり、成果と課題を含め自らの学修を評価する。

■ 時間外学修
事前：学修資料や指示（次時の予告と確認）に基づいて、予習（題材の読み込み・メモなど）を行う。
事後：復習（授業のふりかえり、未了の課題への取組み）とともに、記事・報道などの素材(題材)を図書館などで探し、早めに　　　確保する。【３０時間】

■ 課題に対するフィードバック
○毎時「ふりかえり（前時の復習）」指導を行う。
○個別指導、添削指導を徹底する。

■ 使用テキスト・教材
参考・例文資料（事前配付）、履修者が選ぶ題材（朗読のためのテキスト、新聞記事など）

■ 参考文献等
○野矢茂樹『増補版　大人のための国語ゼミ』（2018年　筑摩書房）
○野内良三『伝える！作文の練習問題』（2011年　ＮＨＫブックス）

■ 備考
○初年次前期科目の情報を履修者から得るとともに、言語機能の観点から関連科目（基礎ゼミⅠ、教職概論等）とのつながりを　重視する。

2020年度 シラバス 人間科学部 子ども教育学科

2020年度　シラバス　　人間科学部　子ども教育学科