シラバス

保育内容（人間関係）の指導法Ｂ

開講年次：2年次

卒業：選択　　保育士：選択　　幼稚園教：必修

開講時期：後期　授業形態：演習　授業回数：15 回　時間数：30 時間　単位：1 単位

永　盛　善　博

■ 科目のねらい
この科目は、12年間にわたる子どもの理解と、それを教育・保育の実践に活かす判断力や応用力を身につけるために設置されており、保育・教育に関する基本的な知識と技術の習得をねらいとする。

■ 授業の概要
実際の保育に関わることを前提に、乳児期から学童期に至るまでの子どもの人との関わりの発達過程を理解する。人との関わりに焦点を当てた事例への対応などを検討する活動、およびこの活動で検討したことをもとにした指導案の作成、模擬保育、振り返り、改善の活動を行うことで、自分の保育観や保育スキルを形成する一助とする。

■ 達成目標・到達目標
事例から、子どもの個性や心理状態、発達段階による人との関わりの特徴を記すことができる。
事例や行動観察に基づいて、適切な保育の指導計画を作成することができる。
作成した指導計画をもとに、模擬的に保育を実践し、振り返り、改善することができる。

■ 単位認定の要件
上記３つの目標について６０％以上の達成率を示すこと。

■ 単位の認定方法及び割合
授業内提出物：70％　授業内活動：30％

■ 授業計画

第1回オリエンテーション

この授業のねらいや計画、学ぶべき重要事項について述べる。また、保育内容「人間関係」の概要をあらためて振り返り、これからの学びへの構えを持つ。

第2回子ども理解①

乳児の遊び場面での人間関係に関する事例について、子どもの思いを理解するとともに、その対応を考える。

第3回子ども理解②

乳児の生活場面での人間関係に関する事例について、子どもの思いを理解するとともに、その対応を考える。

第4回子ども理解③

幼児の遊び場面での人間関係に関する事例について、子どもの思いを理解するとともに、その対応を考える。

第5回子ども理解④

幼児の生活場面での人間関係に関する事例について、子どもの思いを理解するとともに、その対応を考える。

第6回指導案作成①

保育・幼児教育における指導案の概要や、作成する意義を振り返る。また実際の指導案や実習録を見ることを通して、これからの指導案作成への構えを持つ。

第7回指導案作成②

ここまでで見てきた事例の中から、自分が保育をさらに展開したい事例を選び、指導原案を作成する。

第8回指導案作成③

作成した指導案について、学生同士で相互添削することを通して、子どもにとってよりよい保育を行える指導案へと洗練させる。

第9回模擬保育①

作成した指導案をもとに、作成者が保育者役、その指導案を見ていない学生５名が子ども役となって15分程度の模擬保育を行う。

第10回振り返り・改善①

模擬保育に対して、保育者役・子ども役の学生で模擬保育の内容を反省するとともに、よりよい保育に向けて指導案の修正を行う。

第11回指導案作成④

これまでに行った模擬保育・振り返り・改善をもとに、新たに指導案を作成する。

第12回指導案作成⑤

作成した指導案について、学生同士で相互添削することを通して、他者に伝わる指導案へと洗練させる。

第13回模擬保育②

作成した指導案をもとに、作成者が保育者役、その指導案を見ていない学生２名が子ども役となって３０分程度の模擬保育を行う。

第14回振り返り・改善②

模擬保育に対して、保育者役・子ども役の学生で模擬保育の内容を反省するとともに、よりよい保育に向けて指導案の修正を行う。

第15回まとめ

子ども理解、保育指導案作成、実践、振り返り、改善という子ども理解を出発点とした保育のPDCAサイクルを意識しつつ、保育内容「人間関係」のねらいをまとめる。

■ 時間外学修
子どもに関する事例の振り返り、指導計画作成のための教材研究、および模擬保育に向けての準備、指導計画の作成（目安時間：各課題について約2時間）。

■ 課題に対するフィードバック
回収したレポートについては、授業内で学生同士のディスカッションや教員からのインタビューにおける資料にするとともに、レポートと関連する内容について教員から講義を行う予定である。

■ 使用テキスト・教材
テキストは使用しない。教員の方で適宜教材を作成し、配布する。

■ 参考文献等
酒井幸子（編）『保育内容　人間関係：あなたならどうしますか？』（2012年、萌文書林）
無藤隆・古賀松香（編）『社会情動的スキルを育む「保育内容　人間関係」：乳幼児期から小学校へつなぐ非認知能力とは』（2016年、北大路書房）

■ 備考

2020年度 シラバス 人間科学部 子ども教育学科

2020年度　シラバス　　人間科学部　子ども教育学科