シラバス

心理学概論Ｂ

開講年次：2年次

卒業：選択　　認定心理：必修

開講時期：後期　授業形態：講義　授業回数：15 回　時間数：30 時間　単位：2 単位

花　屋　道　子

■ 科目のねらい
この科目は，子どもの理解から人間の理解へと学習の視野を広げ，乳幼児期から児童期までの連続した子どもの育ちを理解するために設置した科目である。
人間の基本的な心のはたらきのうち，主に情意的側面について学習し，人間性に対する理解を深める。

■ 授業の概要
感情，動機づけ，人とのかかわりの中で働く力や，そのような働きの傾性を表す概念であるパーソナリティについて学習するほか，各領域における心理測定の実際例や質的研究の方法についても学習する。

■ 達成目標・到達目標
①学習した領域について十分理解し，適切に解説できる。
②心理測定について理解し，適切に解説できる。
③心理学研究の意義について理解し，適切に解説できる。

■ 単位認定の要件
授業中に指示される調べ学習のミニレポートと期末試験とで総合的に評価する。達成目標①と②を前提とし，主として③の達成の程度を評価する。

■ 単位の認定方法及び割合
期末試験：80％　授業内提出物：20％

■ 授業計画

第1回心理学への入口

（１）心理学に対する期待　（２）心理学の学習

第2回心理学の目的

（１）心理学は役に立つか　（２）研究者は何のために研究するのか（３）役に立つとはどういうことか

第3回思考

（１）論理的推論　（２）確率判断

第4回記憶

（１）出来事の記銘　（２）情報の保持　（３）情報の想起　（４）記憶の不思議

第5回集団・社会

（１）同調の心理　（２）社会的現実の構築　（４）説得

第6回感情

（１）感情のはたらき　（２）感情に関する言葉の定義　（３）感情の生起（４）感情は
何のためにあるのか

第7回性格

（１）占い，心理ゲームと心理学　（２）性格とは　（３）質問紙調査　（４）投影法検査（５）自分について知りたい心理

第8回臨床・青年

（１）豊かな社会における迷いと悩み　（２）心理療法のさまざま（３）若者にとって占いや新宗教がもつ意味

第9回発達

（１）子どもの思考は非合理的か　（２）想像世界の自立に向けて（３）二つの世界を生きる子ども

第10回生理・神経

（１）心とは何か　（２）脳波　（３）心身相関

第11回心理学と心理測定

（１）心理測定とは　（２）心理測定法

第12回心理測定の実際例１

（３）錯視研究における心理測定

第13回心理測定の実際例２

（４）記憶研究における心理測定

第14回心理測定の実際例３

（５）発達研究における心理測定

第15回質的研究

（１）量的研究と質的研究　（２）質的研究法の例示

第16回期末試験

授業で扱った内容の中から，網羅的に出題する。

■ 時間外学修
前回授業のノートや資料を熟読して理解を確実にした上で授業に臨むこと（目安時間:各回約２時間）。授業後は、授業のノートや資料を熟読し、授業の中で初めて出会った内容について辞典などで調べておく（目安時間:各回約２時間）。

■ 課題に対するフィードバック
授業内提出物についてはその後の授業時間の中で取り上げ，全体に向けたフィードバックを行う。

■ 使用テキスト・教材
東北文教大学心理学研究会編『心理学のエッセンス』（日本評論社）2016.その他，必要に応じて授業の中で資料を配布する。

■ 参考文献等
北村英哉『なぜ心理学をするのか―心理学への案内―』（北大路書房）2006.菊地聡・谷口高士・宮本博章（編著）『不思議現象　なぜ信じるのか　こころの科学入門』1995.

■ 備考
授業の進捗状況により，内容の伸縮等変更されることがある。

2020年度 シラバス 人間科学部 子ども教育学科

2020年度　シラバス　　人間科学部　子ども教育学科