シラバス

算数Ⅱ

開講年次：3・4年次

卒業：選択　　小学校教：選択

開講時期：後期　授業形態：講義　授業回数：15 回　時間数：30 時間　単位：2 単位

鈴　木　一　尋(実務経験あり）

■ 科目のねらい
この科目は、教育・保育の目的・本質に関する理解、およびその指導法に関する科目であり、算数Ⅰ、算数科教育法を基礎にして、数学的な考え方の育成をねらいにした教材開発の仕方を身に付けてもらうのがこの科目のねらいです。

■ 授業の概要
算数指導において、関心・意欲・態度の目標をどう設定するか。数学的な考え方の目標をどう設定するかを中心として授業を進め、学習指導案を作る前段階の目標分析の手法を学習します。また、実務家教員の経験を生かした算数指導における教材教具の作成、視聴覚教材（コンピュータによる教材作成を含む）の作成及び効果的な提示の仕方も学習し、効果的な算数教材が作成できるような資質能力を身につけることを目指します。

■ 達成目標・到達目標
①教材とそのバックボーンになっている数学との関係をとらえ、数学的な考え方のねらいを目標として書き表すことができる。
②教育工学的な手法で授業を設計できる。
③子供の学習意欲を高める教材・教具を作成することができる。

■ 単位認定の要件
作成された教材が子どもに興味関心を持たせられるものであるかどうか80%の完成度を求める｡また､教育工学的な視点から書いた指導案に70%の完成度を求める｡

■ 単位の認定方法及び割合
期末レポート：40％　授業内提出物：40％　授業内活動：20％

■ 授業計画

第1回オリエンテーション

これからの学習についてだいたいの流れをつかむとともに自分なりの学習課題を考える。

第2回数学と数学的な考え方

指導目標の一つである数学的な考え方を自分たちの算数の学習を想起しながら考える。

第3回数学的な考え方と算数指導

数学的な見方・考え方について、目標をどう設定すればいいのかを考える。

第4回数学的な考え方と授業

数学的な見方・考え方がどのような教材でどう指導すればいいのか考える。

第5回模擬授業の実施

算数的活動とは具体的にはどういうことかを実例を通して考察する。

第6回算数教育を教育工学という視点で分析する

単元を選んで態度目標と数学的な考え方の目標を設定する。

第7回教育工学の視点から授業を設計する

単元を選んで態度目標と数学的な考え方の目標を設定する。

第8回設計した授業に合う教材を考える

算数で教材を開発するとは何をすることなのかを実際の教材に当たって分析する。

第9回教材の設計をする

実際に算数を指導するにあたって教科書や参考書にないオリジナルな教材を作成する。

第10回コンピュータと算数教育

算数教育にコンピュータをどう利用してきたか、コンピュータの発達と算数教育への利用の変化を教育工学的に考察する。

第11回コンピュータと教材

教材についてのとらえ方とコンピュータを用いた教材についての基本的な考えを話し合う。

第12回教材作成の計画を練る

算数指導をより楽しくわかるようにするためにコンピュータをどう生かすか考える。

第13回実際に教材を作成する

コンピュータを用いた教材を作成する。

第14回実際に教材を作成する

コンピュータを用いた教材を作成する。

第15回作品を鑑賞し、評価する。

教材の意図、工夫したところなどを発表し、教材としての価値について討論する。

■ 時間外学修
子どもと教材との接点を考え、常日頃教材に適した材料を探すこと。パワーポイントを使用するのでそのソフトの使用に
慣れておくこと。（毎回約4時間）

■ 課題に対するフィードバック
数学的な考え方を育てる授業を設計し、模擬授業を行い、授業研究会を行います。また、教材の鑑賞会をして、教材のできばえを評価し合います。

■ 使用テキスト・教材
適宜プリント資料を配付する

■ 参考文献等

■ 備考

2020年度 シラバス 人間科学部 子ども教育学科

2020年度　シラバス　　人間科学部　子ども教育学科