シラバス

教育課程論

開講年次：2年次

卒業：必修　　保育士：必修　　小学校教：必修　　幼稚園教：必修

開講時期：前期　授業形態：講義　授業回数：15 回　時間数：30 時間　単位：2 単位

大　桃　伸　一

■ 科目のねらい
この科目は、子どもへの深い理解に基づき、教育・保育を構想し、具体化し、実践することのできる人材を育成するために、専門教育科目の一つとして設置されたものである。教育課程についての基本的知識を修得し、小学校教諭、幼稚園教諭、保育士として実践的指導能力の基本を身に付けることをねらいとする。卒業必修科目であり、教育・保育に関する科目の中核科目の一つである。（DPに対応する中項目：①②⑨）

■ 授業の概要
教育課程の意義について学んだ後、小学校を中心にわが国の戦後の教育課程行政と学習指導要領の変遷について
検討する。そして、小学校や幼稚園、保育所等での教育課程・保育課程・指導計画等の作成の考え方や手順を
学びながら、教員・保育者として必要な資質能力を身につけていく。

■ 達成目標・到達目標
①戦後の教育課程行政と学習指導要領の変遷について理解し、ポイントを述べることができる。
②教育課程・指導計画編成の手順について理解し、ポイントを述べることができる。
③灰谷健次郎の教育観を踏まえ、自らの教育についての考えを述べることができる。

■ 単位認定の要件
上記①～④のすべてについて60%以上達成すること。

■ 単位の認定方法及び割合
期末レポート：70％　授業内活動：30％

■ 授業計画

第1回ガイダンス

授業の概要を説明し、教育課程論を学ぶにあたって必要なことを理解する。

第2回教育課程の意義

教育課程の意義について、わが国戦前の教育課程行政を踏まえながら考察する。

第3回戦後の教育政策と経験主義教育課程

わが国戦後の教育政策と経験主義教育課程といわれる1947年版・1951年版学習指導要領について学ぶ。

第4回教育政策の転換と系統主義教育課程

教育政策の転換と系統主義教育課程といわれる1958年版学習指導要領について学ぶ。

第5回能力主義教育課程と学力問題

能力主義教育課程といわれる1968年版学習指導要領と学力の問題について考察する。

第6回人間中心主義教育課程と子育て問題

人間中心主義教育課程といわれる1977年版教育課程と子育ての問題について考察する。

第7回新保守主義教育課程といじめ問題

新保守主義教育課程といわれる平成期の学習指導要領といじめ問題への対応について考察する。

第8回保育目的・目標とねらい及び内容

保育目的・目標とねらい及び内容について法制と実際の両面から考察する。

第9回教育課程と全体的な計画の意義

幼稚園の教育課程、保育所の全体的計画の意義について学ぶ。

第10回教育課程・指導計画の編成

園における教育課程、全体的な計画及び指導計画の編成について学ぶ。

第11回指導案と保育実践

保育指導案に基づく実践について具体的事例をとおして考察する。

第12回保幼小の連携と接続カリキュラム

保幼小の連携と接続カリキュラムについて考察する。

第13回カリキュラムマネジメントの意義と評価

カリキュラムマネジメントの意義と評価について学ぶ。

第14回わが国の教育・保育の課題

わが国の教育・保育の課題を障害のある子どもの支援を中心に考える。

第15回教師像の探究

灰谷健次郎の教育観を踏まえて、望ましい教師像について考える。

■ 時間外学修
事前にテキスト等を読んで授業にのぞむ（約14時間）。
事後はノート等を整理し、ポイントを説明できるようにする（約14時間）。
文献を読み課題レポートを作成する（約32時間）。

■ 課題に対するフィードバック
課題レポートに対しての全体の講評及び解説を行う。
課題レポートに対する個別の質問・相談を受け付け、支援を行う。

■ 使用テキスト・教材
大桃伸一編著『未来を拓く保育の創造』学術図書出版社

■ 参考文献等
小学校系・・平成29年告示「小学校学習指導要領」
保育系・・・平成29年告示「幼稚園教育要領」「保育所保育指針」「幼保連携型認定こども園教育・保育要領」
他の参考文献は、授業中に適宜紹介する。

■ 備考

2021年度 シラバス 人間科学部 子ども教育学科

2021年度　シラバス　　人間科学部　子ども教育学科