シラバス

家庭Ⅱ

開講年次：3年次

卒業：選択　　小学校教：選択

開講時期：後期　授業形態：講義　授業回数：15 回　時間数：30 時間　単位：2 単位

髙　木　　　直

■ 科目のねらい
この科目は、教育・保育の現場で実践するために必要となる基礎的な知識・技能の修得を目指して、専門教育科目の「教
科及び指導法(小学校系)」に区分されており、小学校教諭一種免許状の選択科目として設置している。（DPに対応する中項目：②⑧⑨）

■ 授業の概要
家庭科学習は「実践的・体験的活動を通して学ぶ」ことを重視している観点から、特に調理技能と縫製技能について理解
を深めると共に基本的な技能を身に付け、教材研究ならびに教材開発に結びつける力を養う。

■ 達成目標・到達目標
①小学校「家庭」科で調理技能と縫製技能を身に付ける意義を理解し、人に説明できる。
②小学校「家庭」科の教育内容のうち調理と縫製を指導できる基礎的技能を身に付ける。
③習得した調理技能と縫製技能を教材研究や教材開発に生かすことができる。

■ 単位認定の要件
達成目標・到達目標の項目①～③の合計で60％以上の点数を獲得すること。

■ 単位の認定方法及び割合
期末レポート：25％　授業内提出物：75％

■ 授業計画

第1回家庭科における技能の位置づけと各自の技能の確認

小学校家庭科で必要な調理技能と縫製技能の概要を知り、各自の理解度と技能習得状況を確認する。調理前
の基本的事項（ガスコンロの使い方、湯沸かし、日本茶の入れ方、調理器具の名称と使い方）を理解し、実践できるようにする。

第2回「ゆで卵の調理」の実験計画

「ゆで卵の調理」方法を理解し、ゆで時間と卵の硬さの関係の実験計画を立てる。

第3回「ゆで卵の調理」の実験

前時の実験計画に基づき、「ゆで卵」を実験的に調理し、調理方法の留意点や問題点をまとめる。

第4回「青菜のゆで方」と「粉ふきいも」の事前検討

「青菜のゆで方」と「粉ふきいもの」の調理方法を理解し、ゆで時間と外観や食感の違いを予想し、実験計画を立てる。

第5回「青菜のゆで方」と「粉ふきいも」の実験

前時の実験計画に基づき「青菜のゆで方」と「粉ふきいも」を実験的に調理し、調理方法の留意点や問題点をまとめる。

第6回「みそ汁の調理」の実験計画

みそ汁の調理」方法を理解し、煮干しの浸水時間や内臓・頭の除去について検討し、実験計画を立てる。

第7回「みそ汁の調理」の実験

前時の実験計画に基づき「みそ汁の調理」を実験的に調理し、調理方法の留意点や問題点をまとめる。
さらに、昆布、かつお、粉末だしとも比較し、和食のだしについて理解を深める。

第8回調理実習の課題整理

調理実習を実験的に行うことの意義を確認し、教材開発の視点をまとめる。

第9回縫製技術の名称と各自の技能の確認

小学校で必要な裁縫用具の名称と役割を理解する。
手縫いの基礎技術である「玉結び・玉どめ」と2枚の布を縫合するための「なみ縫い、半返し縫い、本返し縫い」を習得する。

第10回手縫いによる巾着袋の製作

手縫いの基礎技術を用いた教材（ハンカチを使った袋）を製作し、「手縫い」の留意点をまとめる。

第11回ミシン縫いの習得

「ミシン縫い」の基礎をマルチカバーの製作を通して身に付け、ミシンの操作に慣れ、「ミシン縫い」の基礎的な技能を習得する。

第12回ミシン縫いによる巾着袋の製作

「ミシン縫い」の技術を用いてきんちゃく袋を製作し、「巾着袋」の製作上の留意点をまとめる。

第13回小物作りの課題整理

縫製技能の習得の意義を確認し、教材開発の視点をまとめる。

第14回他領域と技能の関連

・「家族の団らん」と「日本茶の入れ方」との関連を考察する。
・「地域の人との交流」と「小物の製作」との関連を考察する。

第15回授業のふり返りと今後の課題

授業全体の補足とまとめ。各自の今後の課題を整理し、課題解決の方策を考える。

第16回

期末試験

■ 時間外学修
・家庭科教科書の該当箇所と配布プリントを読み、自分なりにわかりやすくノートにまとめておく。（目安時間：毎回約2時間）
・次回の授業内容について、教科書やプリントを読んで理解し、疑問点などをノートにまとめる。（目安時間：毎回約2時間）

■ 課題に対するフィードバック
授業内に課すレポートは次時以降にコメントを付して返却する。
コメントカードに記載された質問等については次時に解説する。

■ 使用テキスト・教材
小学校家庭科教科書『わたしたちの家庭科』開隆堂出版

■ 参考文献等
大竹美登利、倉持清美編著『初等家庭科の研究―指導力につなげる専門性の育成』（2018 萌文書林）

■ 備考

2021年度 シラバス 人間科学部 子ども教育学科

2021年度　シラバス　　人間科学部　子ども教育学科