シラバス

くらしと地域

開講年次：2年次

卒業：選択

開講時期：後期　授業形態：講義　授業回数：15 回　時間数：30 時間　単位：2 単位

菊　地　和　博（実務経験あり）

■ 科目のねらい
専門教育科目の「専門発展科目」として配置されている本科目は、3コースに対応して「グローカルコミュニケーション」「心理総合」「福祉マネジメント」の各領域と実践領域からなる科目群に含まれ、グローカルコミュニケーションに関する高度な専門知識・知見そしてスキルを本格的かつ実践的に身につけることを目的とする（DPに対応する中項目：⑥＋②③④）。

■ 授業の概要
人間が生きていくうえで、住んでいる地域社会との関わりなしには生活を維持することはできない。たとえば、自分の身の回りにあるゴミや環境の問題、食と安全の不安、災害の危険、防犯対策など、地域に住む人々と力を合わせて対応しながら課題解決策を考えていく必要がある。また、祭りや民俗芸能、民俗行事・イベント等に参加して、協力し合って活力ある地域社会を創り上げていくことを通して、共同体の一員であることの自覚を持つことが大切である。地域の担い手として各種の役割を分担しながら人々と共にやり遂げる喜びを味わうことは、みずからの人生を充実させつつ、地域愛・郷土愛を育むことにつながる。本科目は、以上のことについて具体的な地域の実践事例をとおして学び、課題解決策や地域の活力を生み出す方法などを考える。授業担当者は、高校社会科教諭としての経験を活かして授業を展開していく。

■ 達成目標・到達目標
①地域社会がかかえる問題について、住んでいる人々と力を合わせて解決策を考えていくことの必要性について理解し、説明することができる。
②地域社会の一員として、祭り行事や民俗芸能、イベント等に積極的に参加することの意義を理解し、説明することができる
③地域の担い手として様々な役割分担の経験を通して、くらしの場である地域に対して愛着を持って生きることの大切さを理解し、説明することができる。

■ 単位認定の要件
上記の達成目標・到達目標の3項目①②③を確認するため、レポート等を通し？て合計60%以上の理解を示すことが必要である。

■ 単位の認定方法及び割合
期末レポート：60％　授業内提出物：10％　授業内活動：30％

■ 授業計画

第1回ガイダンス

授業で題材として取り上げる以下の6つの活動事例の概要を理解し、くらしと地域のかかわりの深さについて概括的に学ぶ。

第2回地域意識の醸成

地域がかかえる様々な問題・課題について考え、地域の一員としての自覚と役割意識をもってそれらを協働で分担解決する大切さを学ぶ。

第3回東北文教大学・南山形地区創生プロジェクト委員会の連携活動①

実践プラン１「地域再発見の野外ミュージアム巡り」、実践プラン２「地域再発見のマップ作成」の大学と地域の連携活動に学ぶ。

第4回東北文教大学・南山形地区創生プロジェクト委員会の連携活動②

実践プラン３「地域再発見のDVD作成と観賞会」、実践プラン4「地域再発見の講座」の大学と地域の連携活動に学ぶ。

第5回東北文教大学・南山形地区創生プロジェクト委員会の連携活動③

実践プラン5「谷柏田植踊の継承・発展」から、大学生と地域在住者がコラボして民俗芸能の復活・継承に取り組んでいる活動に学ぶ。

第6回「山形学」講座活動①

山形に根付いて生き、より良い地域にしようと平成2年から継続している講座活動を通して、地域で前向きに暮らす意義や方法等を学ぶ。

第7回山形学」講座活動②

山形に根付いて生き、より良い地域にしようと平成2年から継続している講座活動を通して、地域で前向きに暮らす意義や方法等を学ぶ。

第8回山形学」講座活動③

山形に根付いて生き、より良い地域にしようと平成2年から継続している講座活動を通して、地域で前向きに暮らす意義や方法等を学ぶ。

第9回地域づくり地区民のつどい活動①

地域づくりのために、商店街の賑わい、歴史文化を活かしたまちづくり等のシンポジウムを約30年間継続している活発な事例から学ぶ。

第10回地域づくり地区民のつどい活動②

地域づくりのために、商店街の賑わい、歴史文化を活かしたまちづくり等のシンポジウムを約30年間継続している活発な事例から学ぶ。

第11回 Lookfor伝承文化フェスティバル活動①

地域に根ざす民俗芸能や民俗行事の実演や披露の活動から、地域社会の共同体意識を高め人々の絆を強めることの大切さを学ぶ。

第12回 Lookfor伝承文化フェスティバル活動②

地域に根ざす民俗芸能や民俗行事の実演や披露の活動から、地域社会の共同体意識を高め人々の絆を強めることの大切さを学ぶ。

第13回「山形の宝」フェスティバル活動

伝承文化支援研究センターが行っている民俗芸能と民俗技術の実技披露や体験事例から、地域文化の再認識と郷土愛の大切さを学ぶ。

第14回まちづくり協議会活動

まちづくり協議会が行っている夏祭りや冬の民俗行事等の実践事例から、活力ある地域社会の創出に必要な協働意識や実現方法を学ぶ。

第15回総括

全体の学習内容を振り返って再確認しながら各要点をまとめる。レポート作成の見通しをもつ。

■ 時間外学修
必ず授業内で、前回の授業内容についての感想を記述しなければならないので、授業後には学習の振り返りと再確認が必要である。当然ながら授業前にノートを整理しテキストに目を通して臨まなければならない。

■ 課題に対するフィードバック
授業内で感想用紙を返却し、その用紙にコメントまたは口頭説明をしてフィート？ハ？ックを行う。

■ 使用テキスト・教材
各回ごとに関連した資料をまとめて印刷してテキストとし、初回授業で配布する。

■ 参考文献等
『地域再生の失敗学』（飯田泰之・木下斉・川崎一泰・入山章栄・林直樹・熊谷俊人）光文社新書　2016年
藤吉雅春『福井モデルー未来は地方から変わるー』文春文庫　2015年

■ 備考

2022年度 シラバス 人間科学部 人間関係学科

2022年度　シラバス　　人間科学部　人間関係学科