シラバス

地域言語コミュニケーション演習

開講年次：2年次

卒業：選択

開講時期：後期　授業形態：演習　授業回数：15 回　時間数：30 時間　単位：1 単位

佐　藤　亜　実

■ 科目のねらい
専門教育科目の「専門発展科目」として配置されている本科目は、3コースに対応して「グローカルコミュニケーション」「心理総合」「福祉マネジメント」の各領域と実践領域からなる科目群に含まれる。高度な専門知識・知見そしてスキルを本格的かつ実践的に身につけることを目的とする。
（ＤＰに対応する中項目：⑤+①④⑦）

■ 授業の概要
言語文化を目に見える形にする手法を通して、私たちの身の回りにあることばと文化のつながりを学ぶ。授業では、その具体例の一つとして、南山形地域のことばと文化を取り上げ、ことばの辞書的意味だけでは生きた形でことばをとらえたことにならないことを踏まえ、言語と文化のつながりを知り、それを客観的に見える形にする手法と知的楽しさの味わい方を培う。最終的には、調査結果を整理し発表すること、あるいはWEB版南山形ことば集の形にまとめることを目的とする。

■ 達成目標・到達目標
①言語調査、分析の基本を理解した上で調査に臨むことができる。
②自分で調査票を作成し、言語調査を行うことができるようになる。
③データの特徴、保存・整理および公開の方法を身につけ、発表することができる。
④対面調査を体験し、適切にコミュニケートすることができる。

■ 単位認定の要件
達成目標・到達目標のすべての項目について60％以上を満たしたものに単位を認定する。

■ 単位の認定方法及び割合
授業内提出物：60％　授業内活動：40％

■ 授業計画

第1回ガイダンス

なぜ調査を行うのか、調査を通じて何が見えるのかについて考える。

第2回言葉と文化調査の紹介

調査テーマとして取り扱うことば調べを紹介する。

第3回言葉と文化調査の練習：仮説の設定

何を調べたいか決定する。闇雲に調べるのではなく、一定の見通しのもとに調査項目を決定する。見通し＝仮説の重要さを学ぶ。

第4回言葉と文化調査の練習：調査票の作成

調査項目とフェイス項目、他記式と自記式、プリコード形式と自由回答形式など、調査票の作成と方式について学び、調査票作成に入る。

第5回言葉と文化調査の練習：集計

調査票のデータを集計する方法を学ぶ。

第6回調査票の作成

本調査の準備を始める。

第7回調査の準備

本調査の準備を行う。

第8回言語文化の調査フィールドワーク

フィールドワークとして、言葉と文化の調査を行う。

第9回調査データの整理①

調査データを整理する。

第10回調査データの整理②

調査データを整理する。

第11回調査データの整理③

調査データを整理する。

第12回発表準備①

調査年度と過年度の調査結果を合わせ、発表のためのスライドや資料を作成する。また、適宜WEB版南山形ことば集の形にまとめていく。

第13回発表準備②

調査年度と過年度の調査結果を合わせ、発表のためのスライドや資料を作成する。また、適宜WEB版南山形ことば集の形にまとめていく。

第14回発表準備③

調査年度と過年度の調査結果を合わせ、発表のためのスライドや資料を作成する。また、適宜WEB版南山形ことば集の形にまとめていく。

第15回まとめ

授業のまとめとふりかえりを行う。

■ 時間外学修
配布資料には授業後に改めて目を通し、理解を十分なものにしておくとともに、『ガイドブック方言調査』『方言学入門』の授業回における該当箇所を読み、要点をA4で1枚程度の分量にまとめておくこと（目安時間：4時間）。

■ 課題に対するフィードバック
調査票作成、集計の際に、数回の添削や解説を行う。調査準備、調査においても口頭での助言を行う。発表については発表態度・内容についてコメントを加える。

■ 使用テキスト・教材
授業の各回でプリントやデータを配布する。

■ 参考文献等
小林隆・篠崎晃一編『ガイドブック方言調査』ひつじ書房（1800円）、木部暢子・竹田晃子・田中ゆかり・日高水穂・三井はるみ『方言学入門』三省堂（1800円）を持っておくと、授業理解の助けになる。

■ 備考
体験を重視する授業であるため、できるだけ欠席しないようにすること。ハードルが高いように見えるが、受講生がきちんと理解できるようていねいに授業を行うつもりである。

2022年度 シラバス 人間科学部 人間関係学科

2022年度　シラバス　　人間科学部　人間関係学科