シラバス

公的扶助論

開講年次：2年次

卒業：選択

開講時期：前期　授業形態：講義　授業回数：15 回　時間数：30 時間　単位：2 単位

柴　田　邦　昭（実務経験あり）

■ 科目のねらい
専門教育科目の「専門発展科目」として配置されている本科目は、3コースに対応して「グローカルコミュニケーション」「心理総合」「福祉マネジメント」の各領域と「実践領域」からなる科目群に含まれ、福祉マネジメントに関する高度な専門知識・知見そしてスキルを身につけることを目的とする。
（ＤＰに対応する中項目：⑤+①②③④）

■ 授業の概要
本講義では、貧困や公的扶助の概念を踏まえ、貧困状態にある人の生活実態とこれを取り巻く社会情勢について理解するとともに、貧困に係る法制度と支援の仕組みについて理解する。また、社会福祉士としての適切な支援のあり方を理解する。具体的には、次のことを学び、修得する。①貧困状態にある人の生活実態とこれを取り巻く社会情勢、②貧困に係る法制度と支援の仕組み、③貧困による生活課題を踏まえ、社会福祉士としての適切な支援のあり方。授業担当者は、社会福祉士として実践してきた事例を取り入れながら授業を展開していく。

■ 達成目標・到達目標
①貧困状態にある人の生活実態とこれを取り巻く社会情勢について説明することができる。
②貧困に係る法制度と支援の仕組みについて説明することができる。
③貧困による生活課題を踏まえ、社会福祉士としての適切な支援のあり方に対して、自分の考えを持つことができる。
④厚生労働省が求める「貧困に対する支援」の内容と水準に到達することができる。

■ 単位認定の要件
達成目標・到達目標の全ての項目に対して60％以上達成すること。

■ 単位の認定方法及び割合
期末レポート：70％　授業内活動：30％

■ 授業計画

第1回貧困の概念①

絶対的貧困・相対的貧困・社会的排除・社会的孤立等について解説する。

第2回貧困の概念②

公的扶助の意義と範囲について解説する。

第3回貧困・低所得者の生活実態とこれを取り巻く社会情勢①

貧困・低所得者の生活実態について解説する。

第4回貧困・低所得者の生活実態とこれを取り巻く社会情勢②

貧困・低所得者の生活を取り巻く社会情勢について解説する。

第5回貧困の歴史

日本及び諸外国における公的扶助制度の経緯について解説する。

第6回生活保護制度の仕組み①

生活保護法の概要について解説する。

第7回生活保護制度の仕組み②

生活保護法の保護種類とその内容および方法について解説する。

第8回生活保護制度の仕組み③

保護施設、被保護者の権利・義務、不正受給対策について解説する。

第9回生活保護制度の仕組み④

生活保護の財源について解説する。

第10回生活保護の動向

被保護人員と被保護世帯数、医療扶助・介護扶助の動向について解説する。

第11回低所得者にかかわる関係法規①

生活困窮者自立支援法について解説する。

第12回低所得者にかかわる関係法規②

ホームレス支援制度について解説する。

第13回貧困に対する支援における関係機関と専門職の役割①

貧困に対する支援における行政の責務、公私の関係を解説するとともに、福祉事務所、社会福祉協議会等の役割について解説する。

第14回貧困に対する支援における関係機関と専門職の役割②

精神保健福祉士、医師、保健師、看護師等の役割について解説する。

第15回貧困に対する支援と社会福祉士の役割

多機関及び多職種、住民、企業等との連携による地域づくりや参加の場づくりについて解説するとともに、それらに係る社会福祉士の役割について解説する。

■ 時間外学修
予習：講義に該当するテキストの内容を事前に一読してから授業に臨むこと（目安時間：約1時間）。
復習：前の週の授業内容を復習しておくこと。それを前提に講義を進めていく（目安時間：約1時間）。

■ 課題に対するフィードバック

■ 使用テキスト・教材
「貧困に対する支援」一般社団法人日本ソーシャルワーク教育学校連盟　編集　中央法規出版
他適宜、資料を配布します。

■ 参考文献等

■ 備考

2022年度 シラバス 人間科学部 人間関係学科

2022年度　シラバス　　人間科学部　人間関係学科