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心理学基礎実験
開講年次:2年次
卒業:選択
開講時期:前期 授業形態:実験 時間数:45 時間 単位:1 単位
福田真一、松田浩平、花屋道子、永盛善博
■ 科目のねらい
専門教育科目の「専門発展科目」として配置されている本科目は、3コースに対応して「グローカルコミュニケーション」「心理総合」「福祉マネジメント」の各領域と「実践領域」からなる科目群に含まれ、より高度に専門的な知識・知見そしてスキルを本格的かつ実践的に身につけることを目的とする。(DPに対応する中項目:⑥+②③⑦⑧)
■ 授業の概要
心理学基礎実験では、精神物理学的測定法を中心に心理学実験を実体験する。これらの実験結果を用いて図表による効果的な表示、統計的処理、報告書の作成について学修する。グラフの作成方法(方眼紙に手描きする)および実験レポートの書き方についても併せて指導を行う。これらの実体験を通じて, 心理学における基本的な実験の手続きや手順ならびに心理学実験に臨む態度を養う。
■ 達成目標・到達目標
①心理学実験に参加し実験者と被験者の双方の立場を理解できる。
②心理学実験に臨む態度の形成と被験者とのラポールおよびコミュニケーションができる。
③実験結果について図表を用いて効果的な表示と報告書を作成するとともに、先行研究などを参照しながら考察することができる。
■ 単位認定の要件
授業内で実施される実験に参加し、実験報告書を全て提出すること。
■ 単位の認定方法及び割合
授業内提出物:70% 授業内試験:10% 授業内活動:20%
■ 実習
・ガイダンスと導入(福田):授業の進めかた・受講上の諸注意・報告書の作成方法・文献の調べ方
・実験準備(福田): 実験機器の利用方法・データコーディングの基本
・データの統計的取り扱い(福田): 心理学測定法とデータの属性・平均値・標準偏差・区間推定・誤差と外れ値
・初歩的な実験計画法(福田): 実験における独立変数と従属変数の取り扱い
これらの心理学実験に関する基本事項を学んだあと、グループに分かれて下記の7テーマの心理学実験を実体験しレポートを作成する。
実験1(福田)
・ミューラー・リヤーの錯視1: 被験者調整法による1要因配置実験(心理実験の実体験、実験者と被験者)
・ミューラー・リヤーの錯視2: 被験者調整法による2要因配置実験(結果の処理法、報告書の作成)
実験2(松田)
・触2点閾の測定1: 極限法による触2点閾の測定(極限法と実験室条件)
・触2点閾の測定2: 極限法による実験データの解析
実験3(永盛)
・鏡映描写実験: 鏡映描写像を用いた両側性転移学習実験(実験群と統制群)
実験4(花屋)
・重さの弁別閾1: 重量弁別実験器を用いた恒常法による弁別閾の測定
・重さの弁別閾2: 恒常法による実験データの解析と弁別閾の算出方法
実験5(永盛)
・大きさの恒常性: 観察距離と見えの大きさに対する恒常性係数の測定
実験6(福田)
・生理的ストレス反応: 唾液中に含まれるアミラーゼ濃度を用いた課題遂行によるストレス反応の測定
実験7(福田)
・記憶: 短期記憶課題を用いての再生数の測定
上記の心理学実験を通じた実体験やレポート作成から学んだことを総合的に理解する。
まとめ(福田): 実験法について学んだことをまとめる。
■ 授業計画
■ 時間外学修
実習科目なので時間外学修時間について特に定めないが、各回の実習内容が時間内に終了できない場合は時間外に行うこと。
■ 課題に対するフィードバック
レポートを返却しフィードバックを行う。
■ 使用テキスト・教材
1)心理学実験指導研究会編,1985,実験とテスト=心理学の基礎 実習編,培風館, ISBN: 978-4563055455
2)Bruce Findlay(原著),細江達郎(翻訳),1996,心理学実験研究レポートの書き方: 学生のための初歩から卒論まで,1996,北大路出版,ISBN: 978-4762820465
■ 参考文献等
1)都筑 学,2022,心理学論文の読み方: 学問の世界を旅する,有斐閣,2022,ISBN: 978-4641221864
2)西口利文・松浦 均(共編),2008,心理学実験法・レポートの書き方(心理学基礎演習),ナカニシヤ出版,ISBN: 978-4779502378
■ 備考
・授業中は実験用白衣を着用すること。
・実験にあたっては集計用紙・グラフ用紙を持参すること。
・平方根の計算ができる電卓(統計機能のある関数電卓が望ましい)を持参すること。
・実験データなどの保存管理のため、各自でUSB Flash Memory 4GB 以上を持参することが望ましい。
・実験には遅刻・欠席をしないこと(実体験できず報告書が作成できないことがある)。
なお実験の授業は2コマ連続となります。
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