シラバス

社会教育を考える

開講年次：2年次

卒業：選択　　保育士：選択

開講時期：後期　授業形態：講義　授業回数：15 回　時間数：30 時間　単位：2 単位

滝　口　克　典

■ 科目のねらい
この科目は、ディプロマポリシーにある「子どもを取り巻く地域社会の教育資源や今日的課題の理解」を達成する
ために、社会の出来事に幅広く関心を持ち、理解することを目指して設置されている。（DPに対応する中項目：⑥⑨）

■ 授業の概要
戦後日本では、社会教育施設（公民館・図書館・博物館）などが住民の自由な学習活動・文化活動・スポーツ活動を支援
してきた。また、それらの社会教育施設を拠点に、地域の諸課題と向き合いその解決に関わる学習の実践が展開されてきた。
しかしそれらは現在、戦後日本の社会の成熟化に伴い、大きな変容を余儀なくされている。
この授業では、戦後社会教育の基本的なありようを理解するとともに、それがその後どのような変容を遂げ、現在どうなっているのかを理解し、各自がこれからの生活の中でそれらを生涯学習の資源として活用できるようになることをねらいとする。

■ 達成目標・到達目標
①戦後社会教育の理念とその制度について、具体的に文章及び口頭で説明できるようになる。
②地域社会の課題解決に際しての社会教育の可能性及び課題を具体的に文章及び口頭で説明できるようになる。
③実際に各地に存在する社会教育関連施設について認識し、利活用できるようになる。

■ 単位認定の要件
①～③の合計で６０点以上の点数を獲得すること。

■ 単位の認定方法及び割合
期末レポート：30％　授業内活動：70％

■ 授業計画

第1回イントロダクション

授業のガイダンスならびに講師の社会教育に関連した活動・研究の紹介を行います。

第2回社会教育とは？

社会教育とは何か、それを理解する上での基本的な枠組みについて解説します。

第3回戦後社会教育とは？

戦後社会教育の基本的なありよう（理念・制度・担い手など）について解説します。

第4回戦後社会教育の方法――共同学習

「サークル・生活記録運動」などをもとに、戦後社会教育の方法論について解説します。

第5回戦後社会教育の拠点――公民館

社会教育施設としての公民館が戦後社会のなかで果たしてきた役割について解説します。

第6回戦後社会教育の変容

高度経済成長の時代を経て、公民館のありようがどう変わっていったかについて解説します。

第7回生涯学習政策と社会教育

政府の生涯学習政策のもとで戦後社会教育がおかれるようになった困難について解説します。

第8回現代社会教育の方法――ワークショップとファシリテーション

現代社会教育の主要な方法であるワークショップとファシリテーションについて解説します。

第9回社会教育施設とは？

博物館がこれまでどのような社会的な役割を果たしてきたかを解説します。

第10回社会教育施設としての図書館

社会教育施設として、図書館がどのような社会的な役割を果たしているかについて解説します。

第11回社会教育施設としての博物館

社会教育施設として、博物館がどのような社会的な役割を果たしているかについて解説します。

第12回社会教育施設としての青少年施設

社会教育施設として、青少年施設がどのような社会的な役割を果たしているかについて解説します。

第13回現代社会教育の担い手――社会教育NPO

現代社会教育において新たな担い手となったNPOとその可能性／課題について解説します。

第14回社会教育施設としての映画館？

事実上の社会教育施設として、映画館がどのような社会的な役割を果たしているかについて解説します。

第15回まとめとふりかえり

社会教育について考え学んできたことを、改めてまとめ、ふりかえります。

■ 時間外学修
テキストの指定箇所を読み、あるいは授業で指示されたテーマについて調べ、レポートにまとめる（各４時間）。

■ 課題に対するフィードバック
毎回授業の終わりにふりかえりを行い、そのシートを回収します。回収したシートについては、次の授業の際に優れた
内容のものをとりあげ講評を行います。

■ 使用テキスト・教材
滝口克典『〈地方〉の思考：多文化ヤマガタ探訪記2018-2020』（よりみち文庫、2021年）

■ 参考文献等
その都度指示します。

■ 備考
とりあげる事例や題材、内容については、学習状況に応じて一部変更することがあります。

2022年度 シラバス 人間科学部 子ども教育学科

2022年度　シラバス　　人間科学部　子ども教育学科