シラバス

保育内容（環境）の指導法Ｂ

開講年次：2年次

卒業：選択　　保育士：選択　　幼稚園教：必修

開講時期：後期　授業形態：演習　授業回数：15 回　時間数：30 時間　単位：1 単位

下　村　一　彦

■ 科目のねらい
　幼児教育の基本と領域『環境』のねらい・内容をテーマとする。『保育内容総論』『幼児と環境』を中心に、各領域の授業で学んだことを踏まえて、本授業の演習を通して、教育・保育を構想できる力を高める。「保育内容（環境）の指導法A」を履修してから受講することを望みます。（DP中項目：子どもへの理解、教育保育における応用・実践力、向上的学習力）

■ 授業の概要
　保育の写真や映像をとおして領域『環境』のねらい・内容への理解を深めるとともに、指導上の留意点を検討しながら確認する。それらに基づいて保育を構想し、指導案の実践力育成に繋げる。

■ 達成目標・到達目標
（１）幼児教育の基本、及び領域『環境』のねらいと内容を踏まえた上で、『環境』に関わる保育場面を想定した環境構成と援助の構想ができることを目標とする。

■ 単位認定の要件
（１）の理解に基づき、保育構想を実践できること、またそこでの成果・課題や留意点をレポートにまとめて今後に生かせることを要件とする。

■ 単位の認定方法及び割合
授業内提出物：50％　授業内活動：50％

■ 授業計画

第1回幼児教育の基本の振り返り

遊びの意義、環境を通した保育のねらい、「保育内容（環境）の指導法A」の内容を振り返る。

第2回領域『環境』のねらいと内容について（１）

　散策活動の中での思考力の芽生えについて考える。

第3回領域『環境』のねらいと内容について（２）

　積み木遊びを通して、思考力の芽生えについて考える。また、求められる室内環境について検討する。

第4回領域『環境』のねらいと内容について（３）

　散策の中での自然物の観察・収集を通して、数量の芽生えについて考える。

第5回領域『環境』のねらいと内容について（４）

　表現活動の中で、必要感に基づき数量や図形を活用する事例を検証し、必要な保育者のかかわりを理解する。

第6回領域『環境』のねらいと内容について（５）ものを大切にするためのアフォーダンス

　環境構成の理論をアフォーダンスの視点から確認する。

第7回領域『環境』のねらいと内容について（６）園行事

　園の行事の実例を通して、行事の意味や保育者の留意点を学ぶ。

第8回領域『環境』の保育構想について：指導案の留意事項の確認

　指導案の書式や用語の確認をする。

第9回領域『環境』の保育構想について：指導案を作成しての模擬保育（自然物遊び）

　環境構成と素材・教材への留意を中心にした指導案を作成し、ロールプレイを通してその意義と改善点を考える。

第10回領域『環境』の保育構想について：模擬保育の振り返り

　ロールプレイの振り返りを通して、様々な視点から保育観を深める。

第11回領域『環境』の保育構想について：人工的な遊具を通しての保育

　ブランコ・滑り台・タイヤもの遊具等、様々な遊具の特徴と留意点を理解する。

第12回領域『環境』の保育構想について：指導案を作成しての環境構成（園庭環境）

　環境構成と素材・教材への留意を中心にした指導案を作成し、トラブル想定を通してその意義と改善点を考える。

第13回領域『環境』の保育構想について：模擬保育の振り返り

　前回授業のグループワークを発表し合い、受講者全員で様々な視点から保育観を深める。

第14回領域『環境』の保育構想について：指導案を作成しての模擬保育（数量の遊び）

　環境構成と素材・教材への留意を中心にした指導案を作成し、ロールプレイを通してその意義と改善点を考える。

第15回領域『環境』の保育構想について：模擬保育の振り返り

　ロールプレイの振り返りを通して、様々な視点から保育観を深める。

■ 時間外学修
　授業に関連するテキストの部分や配布資料を読み返し、他者に説明できるようにまとめること（３０分１５回）指導案作成（２時間半）、レポート作成（５時間）

■ 課題に対するフィードバック
　授業内提出物に関しては、振り返りの時間を設け、落としてはいけないポイント、望ましくない用語の使い方などをその都度確認します。期末レポートに関しては、問題のある学生には個別指導、全体で共有したい事柄に関しては、３年次以降の授業でフィードバックします。

■ 使用テキスト・教材
レイチェル・カーソン（上遠恵子訳）『センス・オブ・ワンダー』新潮社、1996年。
幼稚園教育要領
保育所保育指針
幼保連携型認定こども園教育・保育要領

■ 参考文献等
高山静子『環境構成の理論と実践』エイデル研究所、2014年。

■ 備考

2022年度 シラバス 人間科学部 子ども教育学科

2022年度　シラバス　　人間科学部　子ども教育学科