シラバス

介護過程Ⅱ

開講年次：1年次

卒業：選必　　介護福祉：必修

開講時期：後期　授業形態：演習　授業回数：15 回　時間数：30 時間　単位：1 単位

横　尾　成　美（実務経験あり）

■ 科目のねらい
　この「介護過程」は、２年間を通して学び、介護の専門性を身につけるための総合的な科目となる。介護の知識・技術
・態度を活用し、根拠に基づいた介護が提供できるようになるための内容である。介護過程Ⅰを履修した後、専門的な視
点を持って対象事例の諸問題を解決に導くための思考力・判断力・実践力を養う。介護過程Ⅰ～Ⅴまでの連続した履修を
することで確かな専門性とスキルを向上させることを目指している。

■ 授業の概要
　介護実習Ⅱでは、利用者を担当し情報収集及び生活課題の把握ができることが課題となる。その準備として、専門的な
アセスメントの視点や思考を身につけることを目的とした事例演習を中心に授業を展開する。
介護施設で生活する利用者を多角的に情報収集し生活課題を把握することと、生活上の問題とその理由、介護介入につい
て検討できるよう、ペーパーシミュレーションを繰り返し行う。授業者が、介護福祉士として実務経験で得たアセスメントの視点について事例演習を通して分析を試みる。
　後半では、介護実習Ⅱで担当した利用者の情報をもとに、アセスメント、介護計画の立案、再アセスメント、再立案を
行う。

■ 達成目標・到達目標
①介護実習で担当した利用者のフェイスシートが作成できる。
②利用者の情報収集をもとにアセスメント表の作成ができる。
③介護計画の立案と作成ができる。
④アセスメントの視点を活かしてグループワークで発言ができる。

■ 単位認定の要件
達成目標の課題シートの作成を理解し８０％作成することができる。
グループワークで積極的に考えを述べることができる。
　以上の条件を満たした上で期末試験において６０％以上の理解を示すことができる。

■ 単位の認定方法及び割合
期末試験：80％　授業内提出物：10％　授業内活動：10％

■ 授業計画

第1回介護過程の展開

構成要素（情報収集、アセスメント、ニーズの把握、介護計画立案、再アセスメント）の内容及び展開プロセスを確認する。

第2回情報収集の視点と方法

介護に必要な情報の収集と、真の情報を捉えるための判断について学び、演習する。

第3回主観情報と客観情報

情報を正しく捉え、記録にするため観点を学び、記録する方法を学ぶ。

第4回生活上の問題と原因

事例を通して、利用者の視点から問題状況とその理由を捉える。

第5回アセスメント

問題状況についてアセスメントし、ニーズの把握（生活上の課題と今後の方向性）について考える。

第6回アセスメントの実際

（グループワーク）個人で考えたアセスメントと、グループメンバーのアセスメントを情報交換し、多様な考え方があることを学ぶ。

第7回アセスメントの実際

（グループワーク）事例の分析及び検討を行い、優先順位をつける。

第8回介護計画の立案

（グループワーク）優先順位に沿った課題について、介護計画立案を行う。

第9回介護過程の展開①

介護実習Ⅱの準備としてフェイスシートの作成方法を学ぶ

第10回介護過程の展開②

介護実習Ⅱの準備として、事例についてフェイスシートを作成し、生活課題を把握する。

第11回介護過程の展開③

（グループワーク）介護実習Ⅱを振り返り、フェイスシートの作成状況を報告する。

第12回介護過程の展開④

担当利用者のフェイスシートをもとに、アセスメント表を作成する。

第13回介護過程の展開⑤

担当利用者のアセスメントをもとに、介護計画を立案する。

第14回介護過程の展開⑥

再アセスメントとして、問題状況の根拠を把握し、計画の修正を行う。

第15回まとめ

介護過程展開の知識と事例展開について復習する。

第16回期末試験

介護過程展開の知識と事例展開の理解を確認する

■ 時間外学修
授業ごとに出された事例問題の課題に取り組み、ワークシートを作成し提出すること。（１５時間）

■ 課題に対するフィードバック
・グループワークで相互に分析内容を把握する。
・課題提出物へのコメントや修正を指示する。

■ 使用テキスト・教材
最新・介護福祉士養成講座第９巻『介護過程』　(中央法規出版)

■ 参考文献等
改定版「エビデンスに基づく症状別看護ケア関連図」（中央法規出版）

■ 備考
事例のアセスメントは、他の授業で使用するテキストや参考文献を活用し生活課題の根拠を調べておくこと。

2020年度 シラバス 短期大学部 人間福祉学科

2020年度　シラバス　　短期大学部　人間福祉学科