日本文学史
開講年次:1・2年次
卒業:選択
開講時期:前期 授業形態:講義 授業回数:15 回 時間数:30 時間 単位:2 単位
熊 谷 義 隆
■ 科目のねらい
本科目は、総合文化学科のディプロマポリシーを実現することを目標として設置されたカリキュラムポリシー「汎用的能
力・社会人としての基礎的能力、学問の方法、実務遂行能力・コミュニケーション能力をさらに高めること」の達成のた
めに設けられた「ハイレベル」科目として配置されている。(DPに対応する中項目:③④)
■ 授業の概要
汎用的能力の一つとして、日本文学とその背景にある歴史的知識を身に付け、各作品の内容と歴史的意味、そして現代
との関連を理解し説明することができるのを目指します。
■ 達成目標・到達目標
①一般常識として、日本の文学と歴史について説明することができる。
②各作品やジャンルの内容と特徴を説明することができる。
③各作品やジャンルが現代とどのような関連があるか洞察し、説明することができる。
■ 単位認定の要件
①~③の合計で、60点以上の点数を獲得すること。
■ 単位の認定方法及び割合
期末レポート:70% 授業内活動:30%
■ 授業計画
- 第2回 日本神話の構造と内容
-
古事記・日本書紀に記される日本神話を取り上げ、その全体構造を理解し、その中の代表的な神話を読んでみます。神話についてのこれまでの認識と新しい発見についてディスカッションを行います。
- 第3回 日本神話の近現代での役割
-
日本神話が、一方では昔話として子どもたちに紹介されるとともに、近代では天皇制を支える役割も持ちました。その諸相を学びます。
- 第4回 万葉集の概説
-
最古の歌集の万葉集を取り上げ、書名の由来、歌の分類法、時代区分など万葉集全体を概観します。
- 第5回 万葉集の歌
-
万葉集の歌を読むとともに、万葉集の歌が近現代でどのように受容されたかを学びます。万葉集の歌を踏まえ、ディスカッションを行います。
- 第6回 古今和歌集と勅撰集
-
平安時代に成立した古今和歌集を概観し、その歴史的意味を理解します。そしてその後の和歌の歴史を学びます。古今和歌集の歌を踏まえ、ディスカッションを行います。
- 第7回 和歌から連歌・俳諧へ
-
和歌から、現代ではあまりしられていない連歌へ、そして松尾芭蕉など近世の俳諧にいたる流れを学びます。連歌と俳句について、ディスカッションを行います。
- 第8回 古今和歌集の否定と近代詩歌
-
古今和歌集を否定し、新しい文芸として短歌・俳句を革新しようとした運動とその後の日本の詩歌の流れを学びます。近代の詩歌についてディスカッションを行います。
- 第9回 作り物語と歌物語
-
虚構を基本にした作り物語の代表竹取物語と、事実を基に歌と物語を組み合わせる歌物語の代表家物語を学びます。
竹取物語や伊勢物語についてディスカッションを行います。
- 第10回 平安朝日記と自伝
-
物語を否定して自分の体験を書く姿勢で始まった平安時代の日記文学の歴史をたどり、近代の私小説との関連も学びます。「日記」と自伝についてディスカッションを行います
- 第11回 源氏物語の達成
-
古典文学の最高峰源氏物語ができる歴史的背景とその内容と、それ以後の文学に与えた影響を学びます。源氏物語についてディスカッションを行います。
- 第12回 歴史物語と軍記
-
貴族社会の歴史を描く歴史物語、そして戦乱の時代を描く軍記物語の内容と歴史的背景について学びます。平家物語などについてディスカッションを行います。
- 第13回 江戸時代の文学
-
江戸時代の小説や記録、そして歌舞伎や俳句などを、江戸時代の社会と関連付けながら学びます。歌舞伎などについてディスカッションを行います。
- 第14回 近代小説の登場と展開
-
ヨーロッパの小説の影響を受けながら、様々な様式を生み出した近代小説を概観し、その意味を学びます。近代の小説についてディスカッションを行います。
- 第15回 古典と現代のコラボレーション
-
まとめとして、古典を活かしながら創作される現代の文学や映画・コミックなどを取り上げ、考察しディスカッションを行います。
■ 時間外学修
授業で取り上げた作品や事項について、図書館やインターネットで調べ、自分で理解し説明することができるようにし
ましょう。(目安時間 各4時間)
■ 課題に対するフィードバック
授業内にて説明します。
■ 使用テキスト・教材
プリントを使用します。
■ 参考文献等
教室内で指示します。
■ 備考
Copyright ©2013 TOHOKU BUNKYO COLLEGE. All rights reserved. |