シラバス

社会福祉制度論

開講年次：2年次

卒業：選必　　介護福祉：必修

開講時期：前期　授業形態：講義　授業回数：15 回　時間数：30 時間　単位：2 単位

曽　根　章　友

■ 科目のねらい
　本科目は、介護福祉専門領域のキャリア教育に基づく科目を配置してる「介護福祉専門教育科目」の領域の科目であり、「人間と社会」に位置づけられています。「人間と社会」では、主に介護を必要とする人に対する全人的な理解や尊厳の保持、社会福祉に関する科目を配置しています。本科目では、主に介護保険制度と障害者の制度について理解することを目指します。（DPに対応する中項目：②⑦）

■ 授業の概要
・高齢者保健福祉の動向と、介護保険制度創設の背景や目的について解説します。また、介護保険制度のサービス内容を理解し、支援の必要な高齢者とサービスを結びつけて考えることができるよう説明します。
・障害者保健福祉の動向と、障害者総合支援制度創設の背景や目的、サービス内容について解説し、介護実践に必要な観点から基礎的知識を習得できるよう説明します。
・その他の介護実践に関連する諸制度について解説します。

■ 達成目標・到達目標
①高齢者保健福祉の動向と、介護保険制度創設の背景、目的、サービス内容などについて説明することができる。
②障害者保健福祉の動向と、障害者総合支援制度創設の背景、目的、サービス内容などについて説明することができる。
③その他の介護実践に関連する諸制度について内容を説明することができる。

■ 単位認定の要件
達成・到達目標の①～③について60％以上理解していることを要件とする。

■ 単位の認定方法及び割合
授業内試験：100％

■ 授業計画

第1回オリエンテーション／高齢者福祉に関連する法律と制度

・戦後から今日までの高齢者保健福祉の動向
・高齢者福祉に関連する法制度の形成（社会福祉法、高齢社会対策基本法、老人福祉法、介護保険法、高齢者の医療の確保に関する法律など）

第2回介護保険制度創設の背景と目的

・人口の高齢化と高齢者保健福祉　　・高齢者の現状と支援者の状況
・高齢者の健康保持と社会参加　　・介護保険法の理念と目的

第3回介護保険制度のしくみの基本的理解①

・介護保険の保険者と被保険者　　・要介護認定と要支援認定
・受給権者（要介護者、要支援者、介護保険法で定める特定疾病）
・介護保険の財源と利用者負担

第4回介護保険制度のしくみの基本的理解②

・保険給付サービスの種類・内容　　・介護サービス利用までの手続き
・サービス事業者・施設（居宅サービス、地域密着型サービス、施設サービス）
・介護サービス情報の公開　　・介護予防の概

第5回介護保険制度における組織、団体、介護支援専門員の役割

・介護予防の取り組みと国、都道府県、市町村の役割
・国民健康保険団体連合会の役割　　・指定サービスの事業所の役割　　
・ケアマネジメント（居宅介護支援、介護予防支援、施設介護支援）と介護支援専門員の役割・関連専門職種の役割

第6回介護保険制度の動向

・介護保険事業計画と制度改正

第7回介護保険制度のまとめ

これまで学んできた介護保険制度に関する授業内試験を行うとともに、理解の不足点を補う。

第8回障害者保健福祉の動向

・障害者福祉の現状と動向　　・障害者の法的定義

第9回障害者保健福祉に関する制度

・障害者福祉の歴史　　・障害者福祉の理念　　・障害者（児）福祉の法制度

第10回障害者総合支援制度のしくみ①

・障害者総合支援法創設の目的としくみ　　・国、都道府県、市町村の役割
・障害福祉計画の作成　　・自立支援給付と地域生活支援事業　　・財源と利用者負担

第11回障害者総合支援制度のしくみ②

・障害者福祉サービスの種類と内容　　・サービス利用までの手続き　　・障害支援区分認定　　・自立支援協議会と基幹相談支援センター　　・相談支援事業と相談支援専門員

第12回障害者総合支援制度のまとめ

これまで学んできた障害者保健福祉と障害者総合支援制度に関する授業内試験を行うとともに、理解の不足点を補う。

第13回介護実践に関連する諸制度①

・個人の権利を守る制度（虐待防止に関する制度、サービス利用者や消費者に関する制度、個人情報保護に関する制度）
・地域生活を支援する制度（バリアフリー法、高齢者住まい法、障害者や高齢者の雇用促進法、生活困窮者自立支援法、認知症施策、災害要援護者対策、自殺対策）

第14回介護実践に関連する諸制度②

・保健医療に関する制度（高齢者保健医療制度と特定健康診査、生活習慣病と結核・感染症の予防・対策に関する制度、HIV/エイズ予防対策、薬剤耐性対策）

第15回まとめ

これまで学んできた介護実践に関連する諸制度に関する授業内試験を行うとともに、理解の不足点を補う。

■ 時間外学修
前回の講義資料を熟読し、用語や理解したことを整理し、他者に説明できるようにしておくこと。また、国家試験の過去問題について確認し、ノートに整理して解けるようにしておくこと。（目安時間：約４時間）

■ 課題に対するフィードバック
課題については確認を行い、授業で活用し補足を行う。

■ 使用テキスト・教材
最新・介護福祉士養成講座２『社会の理解（第２版）』中央法規出版

■ 参考文献等

■ 備考

2022年度 シラバス 短期大学部 現代福祉学科

2022年度　シラバス　　短期大学部　現代福祉学科