平成28年度民話研究センター公開講座を開催しました
10月29日(土)に本学附属図書館2Fのブラウジングルームを会場に、平成28年度民話研究センター公開講座「子どもと民話語り―山形の民話伝承活動―」を開催しました。
今年度は約70名の方にご参加いただきました。講座の内容は、前半に、「子どもと民話語り―県内各地の取り組みと意見交換」として、渡部豊子さんに「新庄民話の会の取り組み」、髙橋誠さんに「東根民話の会の取り組み」、丸山尚さんに「米沢とんと昔の会の取り組み」をそれぞれ報告いただいたのち、参加者みなさんで意見交換を行いました。
新庄、東根、米沢と、それぞれに子どもへの民話の普及活動には特色があり、参加者から活発な質問が出されました。予定していた時間をオーバーしてしまい、もっと質問や意見のある方がいたのですが、ひとまず打ち切らせていただくほどでした。
また、後半の「語りの交流会」では、事前にお申込みいただいた希望者の方々にお一人一話ずつ、6人の方に語っていただきました。
語ってくださった方とそれぞれの話は、山形市の荒井ケエ子さん「ガニのフンドシ」、上山市の加藤久美子さん「とち眼(まなぐ)」、東根市の大竹喜三さん「涼風袋(すずかぜぶくろ)」、米沢市の後藤輝子さん「上杉様の白狐」、南陽市の松橋信子さん「真心の一文銭」、鶴岡市の大滝博子さん「舌切り雀」です。
山形の各地域から、個性豊かな語りを聞かせていただきました。
講座終了後のアンケートにも、多くのご意見が寄せられました。民話に関心を持つ方々、実際に語り手として民話を語り継いでいらっしゃる方々、それぞれの立場から、当センターの公開講座にご期待いただけていることが感じられます。
次年度は、今回の講座で言及できなかった、「親世代への働きかけ」ということ、また、「方言で語ることの大切さと難しさ」ということをテーマにできればと思っています。