つけ木の使用法と由来

意味・用法

つけ木とは、数ミリの薄い木板の先に硫黄が付いているもの。ふろを焚く際に、囲炉裏でつけ木に火をつけ、ふろのかまどに火を移す時などに使われた。かつては貴重だった。つけ木を返すという風習には何か意味があったんだろうか(04WK氏)。何か縁起物だったのではないか(10TD氏)。赤飯は重箱に入れて南天の葉っぱを乗せ、ゴマ塩を振った。南天を乗せるのは、難を転じて福となす意味合いがあった。つけ木は喜びを隣の家にも移すという意味合いがあったのではないか(10TD氏)。

意味分類

祭り

音声

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民俗 2013e_kato_つけ木の使用法と由来.mp3
10TD:それでよ、お返しはあの、付け木っていうのをよくやったんだ…付け木って分かりますか?付け木っていうのは、焚き火すっ時の、マッチで火つけっべ?それ、あの、渡辺さん付け木ってなんだか説明して。
04WK:あのー…
10TD:付け木っていうのお返しがかなりあったのよ昔。
04WK:木の薄い、かんなで削るよりは厚いけっども…
05HH:これくらいのやつかな…これくらいのやつでね
10TD:先さ硫黄付いてんの
05HH:ほして先に硫黄付いてんのよ。ほして火にこれをちょっと当てると
14SY:ぱちょっと折って、このぐらいにして使うのよ
04WK:1センチか、そうそうそう、2センチ幅くらいにこう、割って、ほしてそれに硫黄付けて…
10TD:となりの例えばあの、風呂場さ火焚く場合よ、こっちかまどの方に火焚いてんべ、その火を移す役目をする付け木ていうのあったの。これがものすごい貴重なものでよ…。付け木なんてまんず見たことも聞いたこともないべ?
イ:初めて聞いたっす。
10TD:これがものすごい貴重なんだっけ昔はよ。
04WK:あれ、付け木を返すって何かあったんだな…
10TD:なんか縁起物もあったんだべね。
05HH:あの、赤飯は重箱に盛って上に竹の葉か、南天の葉を…
14SY:南天の葉っぱ!南天の葉っぱね。
05HH:して、ごま塩をかけて持ってくのよ。だときれいにそれを洗って、付け木を入れて、返してよこすっけのよ。
04WK:南天の木ってのは、難を転じて福となすというっつんで…
10TD:あの付け木っていうのはやっぱり、縁起物、この喜びを隣さも返すってそういう、縁起があったんだべずねえ。
04WK:あと、さっきから言ってる、貴重なもんだからねえ。

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更新日 : 2022-12-19 16:34:29